第185話 飛空艇エンデバー 飛空艇の甲板の上。 俺の両脇にはロキシーとマインが控えている。 彼女たちもライブラに訊きたいことがあるようだった。 「ようこそ、僕の自慢の飛空艇エンデバーに!」 ライブラは両手を広げて、俺たちを笑顔で歓迎してくれる。 内心は同じかわかないが。 「マイン、久しぶりだね。僕のことは覚えているよね」 「当たり前。生きていたのか……てっきり死んだと思っていた」 「おかげさまで深手を負ったからね。ずっと治療していたんだよ……そう、呆れるほど長い時間をね」 「本当に?」 「僕が嘘を付くわけないだろ。これでも、神から直接庇護を受けた民なのだからさ。マインは知っているだろ? ああ……嘘つき呼ばわりは心外だな」 マインとライブラには面識があった。 彼女は途方も無い時を生きてきたし、大罪スキル保持者だ。 ライブラとの衝突が過去にあってもおかしくはない。 マインはぷいっと顔を背..